和室の雰囲気を変えたい、掃除を楽にしたいといった理由で、畳からフローリングへのリフォームを検討する方は少なくありません。特に6畳間のリフォームは、部屋の印象を大きく変える有効な手段です。今回は、6畳の和室をフローリングにする際の主な工法と、それぞれの費用相場について比較しながら解説します。畳からフローリングへのリフォームには、主に「張り替え工法」と「重ね張り(上張り)工法」の2種類があります。それぞれの工法によって、費用、工期、仕上がりの特徴が大きく異なります。まず「張り替え工法」は、既存の畳をすべて撤去し、その下地を調整してから新しいフローリング材を張る方法です。この工法の最大のメリットは、下地の状態を直接確認できる点にあります。シロアリ被害や腐食、カビなどの問題を発見し、適切に対処できるため、長期的に安心して使用できる頑丈な床に仕上がります。また、畳と敷居の段差を解消し、完全にフラットな床にできるため、バリアフリーを重視する場合にも適しています。しかし、畳の撤去費用や下地調整費用がかかるため、費用は比較的高くなる傾向にあります。6畳の場合、費用は9万円から30万円程度が目安で、工期は2日から3日程度かかることが多いです。次に「重ね張り工法」は、既存の畳の上に直接フローリング材を重ねて張る方法です。この工法の大きなメリットは、畳の撤去が不要なため、畳の処分費用がかからず、工期も短く済む点です。費用も比較的安価に抑えられ、6畳の場合、8万円から20万円程度が目安となります。また、既存の床の上にさらに床材を重ねるため、防音性や断熱性が向上するという副次的なメリットも期待できます。ただし、畳を残したまま施工するため、下地の状態を確認できず、潜在的な問題を抱えやすいというデメリットがあり、敷居との間に段差が生じる可能性もあります。どちらの工法を選ぶかは、予算、工期、下地の状態、そして求める仕上がりの品質によって異なります。専門業者とよく相談し、ご自身の希望に最も合う工法を選択することが重要です。