家族と財産を守る上で、住まいの防犯対策は非常に重要なテーマです。様々な防犯グッズがありますが、そもそも犯罪者に侵入の機会を与えない、物理的に強い家を作ることが最も効果的な対策の一つと言えます。その観点から、「不要な窓をなくす」というリフォームは、家の防犯性を劇的に向上させるための非常に有効な選択肢となります。警察庁の統計によると、戸建て住宅への侵入窃盗犯が最も利用する侵入経路は「窓」であり、全体の半数以上を占めています。特に、人目につきにくい裏手にある窓、足場になりやすい場所に面した窓、そして浴室やトイレ、廊下などに設置された小さな窓は、防犯上非常に弱い「ウィークポイント」となりがちです。こうしたリスクの高い窓を、リフォームによって堅牢な壁に変えてしまうことで、侵入経路そのものを根本から断ち切ることができるのです。例えば、隣家との間隔が狭く、日中でも薄暗い通路に面した窓。このような窓は、採光や通風の役割をほとんど果たしていないにもかかわらず、侵入者にとっては格好の隠れ場所となり、時間をかけて窓を破るのに絶好の環境を提供してしまいます。この窓をなくして壁にすれば、防犯上の大きな不安要素を一つ取り除くことができます。また、一階の小さな窓も注意が必要です。面格子が取り付けられているから安心、と思いがちですが、工具を使えば意外と簡単に外されてしまうケースも少なくありません。もしその窓が、普段あまり使わない部屋にあり、換気のためにもほとんど開けることがないのであれば、壁にしてしまう方がはるかに安全です。窓をなくすことによる防犯上のメリットは、物理的な侵入経路を減らすことだけではありません。窓の数が少ない家は、外から見た時に「防犯意識が高い家」という印象を与え、そもそも侵入者にターゲットとして選ばれにくくなるという心理的な効果も期待できます。もちろん、すべての窓をなくすことは現実的ではありませんし、建築基準法上の制約もあります。しかし、家の中を見渡してみると、「この窓は本当に必要だろうか?」と感じる窓が一つや二つはあるかもしれません。デザインや快適性だけでなく、「防犯」という視点から住まいを見つめ直し、不要な窓をなくすリフォームを検討することは、家族の安全と安心な暮らしを守るための賢明な判断と言えるでしょう。
防犯性を高めるための窓をなくす選択