築年数が経過した木造住宅に住み始めてから、私を最も悩ませていたのは寝室の大きな引き違い窓でした。家の前の道路は夜間でも交通量が多く、大型車の通過音や通行人の話し声が枕元までダイレクトに響いてくる環境でした。また、冬場になるとその窓から滝のように冷気が降りてくる「コールドドラフト現象」に悩まされ、朝起きるたびに喉の痛みを感じるほど乾燥と寒さが厳しい状態でした。二重サッシの検討もしましたが、外からの音を完全に消し去り、かつ真冬でも薄い毛布一枚で眠れるような環境を求めていた私は、思い切って「窓を完全に塞いで壁にする」という決断を下しました。工事を決めた当初、家族からは「暗くなる」「牢獄のようになるのではないか」と猛反対を受けましたが、私は確信を持ってリフォームを強行しました。工事自体は三日ほどで完了しました。窓枠を撤去し、構造を補強した上で、隙間なく断熱材を詰め込み、内側には吸音効果のある下地材を貼ってから壁紙で仕上げるという工程でした。リフォームが終わった初日の夜、寝室に入った瞬間にその違いを肌で感じました。それまで常に聞こえていた遠くの喧騒が嘘のように消え、耳が痛くなるほどの静寂が部屋を包んでいたのです。さらに、冬の盛りであったにもかかわらず、暖房を切ってから数時間が経過しても部屋の空気が全く冷えないことには驚愕しました。窓がなくなった壁面には、以前から欲しかったプロジェクターを投影するスペースを作り、プライベートなシアタールームとしての機能も兼ね備えることができました。心配していた「暗さ」についても、天井の四隅に間接照明を仕込むことで、むしろ以前より落ち着きのある、高級ホテルのような空間に生まれ変わりました。窓をなくしたことで、私は長年の悩みだった睡眠障害からも解放され、毎朝最高の目覚めを手に入れることができました。周囲の常識に縛られず、自分の生活において何が最も大切かを考え抜いた結果、窓をなくすという選択は私の人生における最高のリフォームとなりました。
静寂と安眠を取り戻した寝室の窓をなくす工事のリアルな体験記