念願のマイホームに入居して一年が経とうとした頃リビングの吹き抜け付近やドアの枠周りに数ミリ程度の細い線のようなひび割れをいくつか発見することがあります。新築なのにどうしてとショックを受けるかもしれませんが木造住宅では避けて通れない自然な現象です。建物が四季を通じて呼吸するように動き乾燥と湿潤を繰り返す中で壁紙が引っ張られてしまうのが原因です。業者に頼んで直してもらうこともできますがこれからも度々起こる可能性があるため自分で壁紙ひび割れ補修に挑戦することをお勧めします。ホームセンターの補修コーナーへ行くとチューブに入った便利な道具が安価で売られておりDIY初心者でもこれなら簡単に対応できます。作業はまず脚立に乗って高い場所のひび割れを確認し埃をハンディモップで払い落とすことから始めます。実際にコーキング剤を塗る瞬間は少し緊張しますがノズルの先から出てくる白いペーストを隙間にスーッと走らせるのは図工の時間のようで楽しさもあります。一度目は力加減が分からずドバッと出てしまうかもしれませんがすぐに濡れタオルで拭き取れば修正がきくので安心してください。指の腹でなぞって壁紙と一体化させていくと気になっていた黒い線が魔法のように消えていく様子は非常に清々しいものです。部屋全体を回って気になるところをすべて埋め終える頃には家全体がリフレッシュされたような気分になります。今回の体験を通じて感じるのは壁紙ひび割れ補修を自分ですることは単なる修繕以上の価値があるということです。自分の手で家の細かな傷に触れそれを直していくプロセスを経て住まいへの愛着が以前よりも一層深まったように感じられます。業者さんに任せれば完璧かもしれませんが自分で直した場所にはこれからもこの家を大切にしていこうという決意が宿るような気がします。また一度やり方を覚えてしまえば新しいひびを見つけてもまた直せばいいと大らかな気持ちでいられるようになります。壁紙ひび割れ補修は住まいと共に成長していくための大切なコミュニケーションの一つなのかもしれません。新築の方もそうでない方も小さなひびを見つけたらぜひ自分の手で手当てをしてみてください。その一手間が家での時間をより心地よいものに変えてくれるはずです。建物が落ち着くまでの数年間はこうした細かなメンテナンスが必要になりますがそれを楽しむ余裕を持つことが理想の暮らしを維持する秘訣と言えるでしょう。