壁紙補修シールを使用する際、多くのユーザーが最も頭を悩ませるのが「既存の壁紙との色合わせ」です。どれほど丁寧に貼り付けても、色がわずかに異なるだけで、補修箇所がかえって目立ってしまうという本末転倒な結果を招きかねません。色合わせを成功させるためにまず知っておくべきは、光の当たり方による色の変化です。店舗の明るい蛍光灯の下で選んだ色が、自宅の暖かい電球色の照明の下では全く違って見えることは珍しくありません。理想的なのは、目立たない場所の壁紙を数ミリだけ切り取り、それを店頭の製品と比較することですが、それが難しい場合は、複数の候補色が入ったアソートセットを購入するか、無料サンプルを提供しているメーカーから事前に取り寄せるのが最も確実な方法です。また、経年劣化による壁紙の変色も考慮に入れなければなりません。新築時の壁紙の品番が分かっていても、数年経てば日光や生活の汚れで色がわずかに黄ばんだり、くすんだりしています。そのため、新品の壁紙補修シールを貼ると、そこだけが不自然に白く浮いてしまうことがあります。このような場合は、あえて真っ白ではなく、少しトーンを落としたアイボリーやグレーがかった白を選ぶ方が馴染みが良いケースが多いです。さらに、色の濃淡だけでなく「質感」の不一致にも注意が必要です。表面がツルツルとしたシールと、ザラザラとした壁紙では、光の反射率が異なるため、たとえ色が同じでも違って見えてしまいます。壁紙補修シールを選ぶ際は、色味と同時にエンボスの深さや光沢の有無も厳しくチェックしましょう。もし完璧な色が見つからない場合は、少し大きめのシートタイプを購入し、境界線を曖昧にするために少し複雑な形にカットして貼るというテクニックもあります。また、貼り付けた後に周囲と色の差が気になる場合は、専用の着色剤や色鉛筆を使って、シールの縁に微細な汚れや影を書き加えることで、視覚的に周囲と融合させるプロの技も存在します。